伊丹十三のエッセイ集(1968年)。
食や服や車やインテリア…
本物と偽物を意識した彼の拘りが垣間見える作品です。
例えばあたしの幼少の頃もパスタではくスパゲッティであり、
茹ですぎた白い麺をケチャップで炒めるか
ミートソースを絡めて食べるのが一般的な時代でしたね。
今や中国を偽物王国と仕立てる風潮はありますが、
当時の日本は欧米諸国から見れば似たような存在だったんだと思います。
内容の是非はともかくラムネ瓶のデザイン性に着目するなど、
その独特な視点はなかなか面白いです。

40年前の作品だからと侮るなかれ!
世代を問わずたまにはこうした人生を豊かにする
知見に触れるのも良いことではないかと思います。
所謂ハウツー本なんかじゃあダメですよw

女たちよ! (新潮文庫)/伊丹 十三

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因みに伊丹十三といえばあたしの場合、
思春期に観たタンポポ(映画)が衝撃的で…
やっぱりその性描写が刺激的であるのはもちろん、
日本人がパスタを音を立てず食べる隣のテーブルで
当の外人が音を立てて食べている…
といった描写が特に印象に残っています。
あぁそうそうこんなシーンもあったあった↓
前衛的?いずれも独特な感じです。